こんにちは、なおです。
今回は要介護認定を受けるための流れや、申請方法についてのよくある疑問や悩みとして
介護サービスを利用したいけど申請が必要なの?
どこへ申請すればいいの?
費用はかかるの?
などがあげられます。
こういった疑問や悩みについてお答えしていきます。
はじめに
私は医療福祉業界で約15年働いており
現在は介護老人保健施設にて支援相談員をしています。
介護施設利用を考えているご家族様とお話しをすることが仕事の一つです。
本記事では介護保険申請の一連の流れを知ることが出来ますので、参考にしてみてください。
要介護認定の申請
介護保険サービスを受けるためには、要介護認定が必要です。
ひとつずつ確認していきましょう。
要介護認定を受けられる方
65歳以上の方 (第1号被保険者)
原因を問わず、介護や支援が必要となった方
40歳から64歳までの方 (第2号被保険者)
特定疾病が原因で介護や支援が必要となった方で医療保険に加入している方
※交通事故やけがなど、特定疾病以外が原因で介護や支援が必要となった場合は、介護保険の対象になりません。
16種類の特定疾病
がん(がん末期) | 後縦靭帯骨化症 |
関節リウマチ | 早老症 |
脳血管疾患 | 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症 |
筋萎縮性側索硬化症 | 骨折を伴う骨粗しょう症 |
進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病 | 閉塞性動脈硬化症 |
脊柱管狭窄症 | 多系統萎縮症 |
初老期における認知症 | 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症 |
慢性閉塞性肺疾患 | 脊髄小脳変性症 |
申請先
住んでいる市区町村の窓口にて要介護認定の申請を行うことが出来ます。
「申請に必要なもの」に記してある必要書類を用意し申請を行います。
本人や家族が何らかの理由によって申請できないという場合は、地域包括支援センター、あるいは居宅介護支援事業者などで申請を代行してもらうことも可能です。
申請に必要なもの
要介護認定申請書
役所や地域包括支援センターの窓口にあります。
ホームページからダウンロードできる自治体もありますので確認してみてください。
介護保険被保険者証
介護保険被保険者証は65歳の誕生日を迎える前に市区町村から送られてきます。
65歳未満(第2号被保険者)の方は代わりに健康保険証を用意してください。
身分証明書
写真付きの身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等)
写真付きの身分証明書がない方は介護保険被保険者証、医療保険証、住民票など公的機関が発行した氏名が記載されているもの2点用意をします。
認定調査
市区町村窓口へ申請書類の提出が済んだ後は、認定調査が行われます。
心身の状況を調べるため、ご自宅、入居施設、入院している病院などに介護認定調査員が訪問し、被保険者本人や家族などへ聞き取り調査を行います。
調査時間は約30分~1時間で調査項目や基準は全国一律で決められています。
より正確な認定調査にするため、ご家族様も出来る限り同席された方がいいと思います。
認知症症状の自覚がなく調査員からの質問に対して事実と異なる回答をしてしまうと、本来の要介護区分とは異なる判定結果が出てしまいます。
主治医意見書の提出
主治医意見書とは、被保険者の介護度を判定するにあたって主治医から、疾病・負傷などについて医学的な意見を求める際に記載される書類です。
申請者が取りに行き、提出する必要はありません。要介護認定を申請する際に記載する申請書に、主治医を記載する箇所があります。市区町村がそれを見て、直接医療機関に依頼することとなっています。
かかりつけ医がいない場合や長期間受診していない場合は、市区町村窓口に相談しておくといいと思います。
コンピュータによる一次判定
国が作成した全国統一の判定ソフトに調査結果を入力し要介護度の一次判定を行います。
要介護区分が自動的に判定されますが最終判定ではありません。
一次判定結果は被保険者に通知はされません。
介護認定審査会による二次判定
一次判定の結果を基にして、医療・保健・福祉の専門家が集まる介護認定審査会において要介護区分と有効期間を最終的に決定します。
要介護区分は「介護の手間」を客観的に判断して決定されますので、病気にかかっていることや、年齢、住宅環境、介護者の有無などから重度の判定結果が出るとは限りません。
介護認定結果の通知
判定結果は原則として申請から30日以内に出ます。
要介護認定結果は郵送で届き、介護保険被保険者証も同封されています。
要介護認定結果は
非該当(自立):要支援1:要支援2:要介護1:要介護2:要介護3:要介護4:要介護5
となります。
要介護認定を受けた方は介護保険サービスを利用することができます。
認定結果に納得ができない場合は・・まず役所に相談をしてみてください。
「介護保険審査会」に不服を申し立てることもできます。
おわりに
介護状態が重くなってきてからの介護認定は、本人や家族の希望を叶えることができなくなる可能性もありますし、いざ介護申請を・・と思っても本人が介護に対する抵抗感を示すなどの問題も出てくると思います。
元気でいるうちに将来の生活について家族で話し合いを行うことが大切です。
要介護認定は申請から約1か月の時間を必要としてしまうため、介護に対する必要性を感じたら早めに申請しておきましょう。介護サービスを利用するしないは後で考えてもいいわけですからね。
介護サービスを受けるまでの一連の流れについての記事はこちら↓
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