こんにちは、なおです。
今回は介護老人保健施設(老健)とはどういったものなのか、
利用検討するにあたり押さえておきたいところをまとめてみました。
よくある疑問や悩みとして
ずっといれるの?
料金はどのくらいかかるの?
リハビリはどれ位できるの?
などがあげられます。
こういった疑問や悩みを踏まえつつ、基本的な流れついてもお答えしていきます。
利用検討中の方をはじめ、今後介護サービスを利用する方に有益となる情報をお伝えしていきます。
はじめに
私は医療福祉業界で約15年働いており現在は介護老人保健施設にて支援相談員をしています。
介護施設利用を考えているご家族様とお話しをすることが仕事の一つです。
今回はよくある疑問を中心とした内容となっていますので、読んでいただくことでより具体性をもった利用検討ができるようになると思います。
介護老人保健施設の特徴
まず介護老人保健施設の特徴についてお伝えします。
介護老人保健施設は介護保険が適用される介護サービスで、自宅で生活できる状態に回復することを目的に、食事・排泄・入浴・就寝・健康管理などの日常生活の介護、心身の機能回復(リハビリ)訓練をする施設となっています。
リハビリスタッフや看護師、医師等の配置基準が介護老人福祉施設より多く、医療的なケアが受けられ利用者ひとりひとりの状態や目標に合わせたケアサービスを専門スタッフが行い、夜間でも安心できる体制を整えています。
また終身型の施設ではないため、期限なく入所することはできません。
3か月毎に退所か入所継続を決定する入所継続判定会議というものを行い決めていきます。
特徴を簡単にまとめると・・
介護老人保健施設は在宅復帰を目的としているため長期利用には向いていません。
受けられるサービスとしてはリハビリや医療的なケア、日常生活の介護です。
サービスの種類
介護老人保健施設が提供するサービスは入所・短期入所療養介護(ショートステイ)・通所リハビリテーション(デイケア)があります。
各サービスの特徴についてまとめてみました。
入所 | 要介護1~5の方が利用できます。 利用期間は3か月毎の入所継続判定会議にて決定。 サービス内容としては、日常生活の介護・リハビリ・医療的ケアなどがあり、 薬の処方、オムツなどサービス費に含まれており施設より提供します。 |
ショートステイ | 要支援1、2、要介護1~5の方が利用できるサービスです。 1泊2日~希望の日数利用できます。介護者が体調を崩した時、家を留守にする時、介護疲れの軽減・気分転換など様々な理由で利用することができます。 サービス内容は入所と同じです。(リハビリはケアプランに従った回数を行います。) |
デイケア | 要支援1、2、要介護1~5の方が利用できるサービスです。 日帰りで、1時間~8時間の希望する時間利用できます。 送迎、リハビリ、入浴、昼食などのサービスが提供されます。 |
入所サービスは要介護があれば利用できます。
自宅での生活に不安がある場合3か月を目安に入所検討しみてるのもいいかもしれません。
リハビリをして機能改善を図るのもいいですし、生活のリズムを整えるためだったり、寒い冬の時期を介護老人保健施設で過ごすなんて利用の仕方もあります。
入所に抵抗がある方はお試し利用として1泊2日ショートステイ利用やデイケアで日帰りサービスを受けるなんてのもありだと思います。
今の家族環境にどういったサービスが合っているのかを考えてみてください。
分からない事があれば希望の施設へ問い合わせしてみると適切なアドバイスがもらえると思いますよ。
要介護認定の申請方法や、老健入所中の受診について別記事がありますので読んでみてください。
リハビリの種類と実施回数
介護老人保健施設(老健)で提供されるリハビリは生活期(維持期)と呼ばれ、日常生活の自立を目指します。
生活期(維持期)とは、病気やケガ、加齢などにより医療機関(病院・診療所等)で急性期・回復期によるリハビリテーションを受けた後の時期を指します。
回数としては、入所してから3か月間は短期集中リハビリテーション実施加算として週に3日以上、1日あたり20分以上実施されます。
施設により異なりますが、ざっくり1日20分~30分程度のリハビリが3か月間は週に3日~5日程度行われるという認識でいいと思います。
3か月が過ぎると週に2日以上、1日あたり20分以上に減ります。
【リハビリの種類】
理学療法士(PT) | 病気やけがなどによって運動機能が低下した方に、運動を中心としたリハビリを実施し、 生活動作の改善を目的とします。 一般的にイメージされる、立つ・歩くなどの基本的な動作を行うリハビリです。 |
作業療法士(OT) | 食事・着替え・トイレ等、日常生活に必要とされる活動を用いて日常動作の改善を図るリハビリです。 服の着脱や箸の使い方を練習するなど、生活に密着したリハビリとなっています。 |
言語聴覚士(ST) | 言葉や食べる事に対するリハビリです。大きな声が出ない、呂律がまわらない等のコミュニケーション障害に対して発声や発音の練習を行うことや、食べ物がうまく飲み込めない、むせる、といった障害に対して、口腔機能を改善するための練習を行います。 |
料金について
従来型やユニット型、多床室、個室など種類と条件により金額が変わってきます。また、保証金が必要になる施設もあるので、希望の施設があれば問い合わせてみてください。
市区町村民税非課税世帯のかたは、介護保険負担限度額認定申請により居住費・食費の上限額が定められ費用負担が軽減されます。
数万円単位で費用を抑えることができますので忘れずに確認してみてくださいね。
介護保険負担限度額認定について別記事にて説明していますのでよかったら読んでみてください。
さいごに
介護老人保健施設とは・・といった記事や説明文はよく見かけますが、必要以上の情報量であったり専門性が高かったりするので、この記事ではご家族様からよくある疑問や質問をもとに作成してみました。
まず最初に知りたいことは
「いくらかかって、どれくらいリハビリして、いつまでいれるの」っていうところですよね。
ご家族様からの問い合わせや相談を受けた際に多い質問事項です。
ぜひ今後の施設選びの参考にしてみてください。
その他老健の事や、介護に関することなど
私の別記事もありますのでよかったら読んでみてください。
コメント